浴衣を着るとき、「前合わせはどっちが正しいの?」
迷ったことはありませんか?
特に女性の場合、洋服と浴衣で前合わせが逆になるため、
混乱してしまうことも多いですよね。
本記事では、浴衣の正しい前合わせ方法やその意味、
男女の違いについて解説します。
これを読めば、浴衣を着る自信が持てるようになりますよ。
浴衣の前合わせはどっちが正しい?
浴衣の着方でよく聞く「右前」と「左前」。
どちらが正しいのか、迷ったことはありませんか?
「右前」と「左前」の意味を知って、
正しい着方を覚えておきましょう。
✔「右前」と「左前」の違い
「右前」とは、自分から見て右側の身頃を先に体に合わせ、
その上に左側の身頃を重ねる着方です。
つまり、着たときに左側の衿(えり)が上にくる状態が「右前」です。
一方で「左前」はその逆です。
左側の身頃を先に体に合わせ、その上に右側の身頃を重ねます。
この場合、右側の衿が上にくることになります。
✔ なぜ「右前」が正しいのか?
浴衣や着物の着方において、男女問わず「右前」が正しいとされています。
これは日本の和装の伝統的なルールで、長い歴史の中で受け継がれてきました。
どんなに華やかな浴衣でも、前合わせを間違えてしまうと、
マナー違反とみなされます。
✔ 「左前」がNGな理由
「左前」は一般的に亡くなった方に着せる「死装束」とされています。
そのため、浴衣や着物で「左前」にするのは縁起が悪いとされています。
特に年配の方や和装に詳しい方が多い場所では、必ず「右前」を守りましょう。
浴衣の着方をステップごとに解説
✔ 浴衣を羽織る
まず浴衣を羽織り、背中の中心が体の真ん中に来るように整えます。
両肩のラインや裾の長さも左右均等になるように意識しましょう。
✔ 着丈を決める
女性の場合、浴衣の丈はくるぶしが隠れるくらいが理想です。
浴衣を持ち上げて、丈を調整しながら腰紐で固定します。
男性は女性より丈が短めで、足首が見える程度が一般的です。
✔ 前合わせをする
ここが一番重要なポイントです。
右側の身頃を先に体に沿わせて左腰に巻き付け、
その上から左側の身頃を右腰に重ねます。
このとき、左側の衿が上にくる状態が「右前」になります。
間違えて「左前」にしないよう、必ず確認しましょう。
✔ おはしょりを整える(女性の場合)
女性は、余った生地を腰でたくし上げて「おはしょり」を作ります。
これにより、見た目がすっきりし、帯も美しく巻けます。
✔ 衿元を整える
女性はうなじを美しく見せるため、衿の後ろを少し抜いて着付けます。
男性は首元にぴったりと衿を合わせるのが基本です。
帯を締める
✔ 帯の位置と締め方(女性の場合)
女性の帯は幅が広く、胸の下あたりの高めの位置で締めるのがポイントです。
帯の結び方は種類が豊富で、自分の好みに合わせて選べます。
華やかな帯結びやシンプルな結び方も、シーンに合わせて選びましょう。
✔ 帯の位置と締め方(男性の場合)
男性の帯は幅が狭く、骨盤のあたりで締めるのが基本です。
帯を締める位置は低めですが、腰を安定させるためにしっかりと締めることが大切です。
浴衣の「右前」「左前」間違えないための覚え方
✔ 洋服と浴衣の違いに注意
女性の洋服(シャツやブラウス)は「左前」ですが、浴衣や着物は「右前」です。
普段の感覚で合わせると逆になってしまうので、「和装は洋服と逆」と覚えておくと安心です。
✔ 鏡越し・スマホ撮影での注意点
鏡越しやスマホの自撮りで浴衣姿を確認すると、左右が反転して見えるため、
間違った合わせ方に見えることがあります。
写真を参考に着付ける場合は、必ず鏡の前で実際の合わせ方を確認しましょう。
✔ 「右手がすっと衿に入る」着方が正解
衿元に右手を差し入れたとき、すっと入るのが「右前」です。
この覚え方もおすすめです。
浴衣の着方は男女で違うの?
✔ 前合わせは男女共通
浴衣の前合わせは男女ともに「右前」が正解です。
性別で左右が変わることはないので、必ず「左側の衿が上になる」ように着付けましょう。
✔ 浴衣自体や着付けのポイントには違いがある
ただし、浴衣のデザインや着付けの細かなポイントには男女で違いがあります。
女性の浴衣は丈が長めで、着付けの際に腰でたくし上げて調整します。
男性の浴衣は丈が短めで、たくし上げずにそのまま着ます。
帯の締め方や衿の合わせ方にも違いがあります。
浴衣の着方でよくある疑問と注意点
✔ Q1. 浴衣を着る時期やシーンに決まりはある?
浴衣は夏の風物詩として知られていますが、最近では5月や6月のイベントでも着られることが増えています。
カジュアルな普段着として楽しむ分には、朝でも昼でも着て問題ありません。
ただし、冠婚葬祭などのフォーマルな場には向きません。
✔ Q2. 「右前」と「左前」を間違えたらどうなる?
「左前」で着てしまうと、縁起が悪いだけでなく、和装に詳しい人から指摘されることもあります。
特にお祭りや旅館など、人目が多い場所では注意しましょう。
✔ Q3. 子どもの浴衣も「右前」?
もちろん、子どもも男女問わず「右前」が正解です。
家族や友人の着付けを手伝うときも、必ず確認しましょう。
浴衣を美しく着こなすコツ
✔ 体型や年齢に合わせた着付けのポイント
細身の方は衿元を直角に近い形で合わせると美しく見えます。
ふくよかな方は衿合わせに少しゆとりを持たせるとバランスが良くなります。
女性はおはしょりをきれいに整えることで、帯周りがすっきり見えます。
✔ 着崩れを防ぐための工夫
着付け用の下着や和装ブラを使うと、衿合わせのズレや着崩れを防げます。
腰紐や伊達締(だてじめ)はしっかり結びましょう。
帯の結び目は体の中心に合わせ、左右のバランスを整えます。
まとめ!浴衣の着方で迷ったら「左が上、右前」を思い出して
浴衣の着方で一番大切なのは、男女問わず「右前」(左側の衿が上)で着ることです。
「左前」は故人の装いなので、絶対に避けましょう。
洋服と逆になるので混乱しやすいですが、「和装は左が上」と覚えておけば安心です。
男女で浴衣のデザインや着付けのポイントには違いがありますが、前合わせのルールは同じです。
正しい着方を身につけて、夏のイベントを思いきり楽しみましょう!