喪中の相手にお中元を贈る？
お中元を贈る際に、
喪中の相手にはどうすれば良いのか
悩んでしまう方も多いでしょう。
お中元は、日頃の感謝の気持ちを伝える
日本の大切な風習ですが、喪中の場合、
マナーに気をつけなければなりません。
本記事では、喪中の相手に贈る際の最新マナーや
のしの選び方、ふさわしい品物などを
詳しくご紹介します。
大切な人とのご縁を大事にしつつ、
相手に配慮した贈り方を一緒に考えていきましょう。
お中元と喪中の基本
✔ お中元とは
お中元は、夏の時期に感謝の気持ちを込めて、
お世話になった方々に贈る日本独自の風習です。
一般的には、7月初旬から15日頃まで（関東地方）、
または7月中旬から8月15日頃まで（関西地方）に贈るのが
習わしとされています。
✔ 喪中とは
喪中とは、近親者が亡くなった後に、
一定期間、故人を偲ぶために祝い事を控える期間のことを指します。
一般的には命日から一年間が喪中とされ、
特に四十九日（忌明け）までは慎ましい生活を送ります。
喪中の相手にお中元を贈っても良いのか
✔ お中元はお祝い事ではない
お中元は、「お祝い」ではなく、日常の感謝や健康を願う気持ちを
伝える贈り物です。
そのため、喪中の相手にお中元を贈ること自体は、
基本的にマナー違反にはなりません。
年賀状などのお祝い事とは異なり、日常のご挨拶として
受け止められるものです。
✔ 忌中（四十九日）は避ける
ただし、喪中の中でも忌中（故人が亡くなってから四十九日まで）は、
特に遺族が悲しみに包まれている時期です。
この期間は、贈り物を控えるのが一般的なマナーです。
忌明け後に贈るのが最も配慮に満ちた方法と言えます。
✔ 相手の気持ちに配慮する
喪中の方は心身ともに疲れている場合が多いため、
贈る前に「お中元を贈ってもよろしいでしょうか」と
一言確認するのも丁寧な配慮です。
特に親しい間柄であれば、電話やメールで
気持ちを伝えるのが良いでしょう。
喪中にお中元を贈る際のマナー
✔ のし紙・水引の選び方
通常のお中元の場合、紅白の蝶結びの水引がついたのし紙を使い、
右上に「のし」が印刷されています。
しかし、喪中の場合、紅白の水引や「のし」はお祝い事に使うものなので、
喪中の贈り物にはふさわしくありません。
そのため、白無地の奉書紙や、白い短冊に
「お中元」または「御中元」と書いて贈るのがマナーです。
水引もつけず、シンプルな包装を心がけましょう。
✔ 表書きの書き方
表書きには「お中元」または「御中元」と
中央上部に記載します。
下段には贈り主の名前を書きます。
筆ペンや毛筆を使い、丁寧に書くとより心が伝わります。
✔ 挨拶状を添える
挨拶状には「お祝い」や「おめでとう」といった言葉は避け、
相手の健康を気遣う言葉や日頃の感謝を表現しましょう。
喪中であることへの配慮やお悔やみの気持ちを文中にさりげなく添えると、
より丁寧な印象になります。
喪中に贈るお中元の品物選び
✔ 避けた方が良い品物
お中元の品物選びも慎重に行う必要があります。
避けるべき品物としては、以下が挙げられます。
・刃物類（縁を切ることを連想させるため）
・ハンカチ（「手切れ」を連想させる）
・スリッパ（踏みつけるイメージ）
・派手な色や華やかなデザインのもの
・お祝い事を連想させる紅白の包装や品物
これらの品物は避け、相手に不快な思いをさせないように心がけましょう。
✔ おすすめの品物
喪中の相手には、以下のような落ち着いた品物が喜ばれます。
1. **日持ちのするお菓子**
焼き菓子や和菓子など、家族や来客にも分けやすいものが人気です。
個包装になっているものは、好きなタイミングで召し上がれるため喜ばれます。
包装も落ち着いたデザインを選びましょう。
果汁100％のジュースや無添加の飲料は、健康を気遣う贈り物として適しています。
長期保存できるパックタイプや瓶詰めのものがおすすめです。
相手の好みが分からない場合や、負担をかけたくない場合にはカタログギフトが便利です。
落ち着いた表紙や弔事用のカタログを選ぶと良いでしょう。
果物や長期保存できる食品、調味料セットなども人気です。
お盆のお供えにも使えるため、特に夏場は重宝されます。
タオルや洗剤などの日用品は、どなたにも喜ばれる実用的な贈り物です。
後に残らず消費できるものは、喪中の時期にも気軽に受け取ってもらえます。
贈るタイミングと送り方の注意点
✔ 忌中とお中元の時期が重なった場合
忌中（四十九日）とお中元の時期が重なる場合は、無理にお中元として贈らず、
「暑中見舞い」や「残暑見舞い」として時期をずらして贈るのが良いでしょう。
表書きも「暑中御伺」や「残暑御伺」とし、
無地の掛け紙を使います。
✔ 故人宛には贈らない
故人宛にお中元を贈るのはマナー違反です。
故人の家族とお付き合いが続いている場合は、家族宛に贈るようにしましょう。
✔ お礼状のマナー
お中元を受け取った場合は、3日以内にお礼状を出すのが基本です。
親しい間柄であれば電話やメールでも構いませんが、
丁寧な手紙を添えるとより感謝の気持ちが伝わります。
喪中の自分が贈る場合のポイント
✔ 忌明け後に贈る
自分が喪中の場合も、忌明け後に贈るのが一般的です。
自分が喪中であることを相手に伝えたうえで、感謝の気持ちを込めて贈りましょう。
✔ 相手に配慮した品物選び
相手が気にしない場合もありますが、念のため派手なものや
お祝い色の品物は避け、落ち着いた品を選びましょう。
まとめ：喪中時のお中元は心配りが大切
喪中の時期でもお中元を贈ることは可能ですが、
大切なのは相手の気持ちや状況に配慮した贈り方をすることです。
贈るタイミングや品物、のし紙、挨拶状などに
細やかな心配りを忘れずに、相手に寄り添った贈り物を心がけましょう。
心を込めた贈り物で、より良いご縁を築きましょう。
よくある質問（FAQ）
Q. 喪中の相手にお中元を贈っても失礼になりませんか？
A. お中元はお祝い事ではないため、基本的には失礼にはなりません。
ただし、忌中（四十九日）を避け、
のし紙や品物選びに配慮することが大切です。
Q. のし紙はどうすれば良いですか？
A. 紅白の水引や「のし」は使わず、
白無地の奉書紙や白い短冊に「お中元」と書いて贈りましょう。
Q. どんな品物がふさわしいですか？
A. 日持ちのするお菓子や果物、ジュース、カタログギフト、日用品など、
落ち着いた品物がおすすめです。
刃物や派手なものは避けましょう。
